2026年9月、AppleはiOS 27、iPadOS 27、macOS 27の最新アップデートで、子どもがApple製品をより安心して使えるための新しい安全機能を提供しました。1

今回追加されたのは、単純に「スマホを使う時間を減らす」という機能だけではありません。

ウェブサイト、写真や動画、FaceTime、アプリ、スクリーンタイム、そして家族のアカウント管理まで。

子どもがApple製品を使うときに関わるさまざまな場所に、安全の仕組みが広がっています。

ここから見えてくるのは、Appleが製品単体ではなく、Appleのさまざまなサービスを一つにつないだ環境全体で、子どものデジタル体験を考えているということです。

I子どもを「禁止する」のではなく、安心して使える環境をつくる

子どもにスマートフォンやタブレットを持たせると、保護者にはいろいろな心配があります。

「知らないウェブサイトを見てしまわないかな?」

「知らない人から連絡が来たらどうしよう?」

「刺激の強い写真や動画を見てしまわないかな?」

「ゲームやアプリを使いすぎないかな?」

こうした心配に対して、Appleは一つひとつの問題を別々に考えるのではなく、Apple製品の中でまとめてサポートしようとしています。

もちろん、すべての危険を完全になくせるわけではありません。

それでも、子どもがデジタルの世界へ入っていくための「安全な入り口」を用意するという考え方は、とても分かりやすいものです。

IISafariでは「見たい」と「見せていい」をつなぐ

今回の新機能の一つが「ウェブサイト閲覧のリクエスト」(英語名はAsk to Browse)です。

子どもがSafariで新しいウェブサイトにアクセスするとき、保護者の承認を求める設定ができます。1

これは、子どものインターネット利用をすべて禁止するというものではありません。

「このサイトを見てもいい?」

という子どものリクエストと、

「いいよ」

という保護者の判断をつなぐ仕組みです。

インターネットの世界には、子どもにはまだ早い情報もあります。

だからこそ、子どもの「知りたい」という気持ちを大切にしながら、保護者がサポートできる仕組みを用意することには意味があります。

III写真や動画、FaceTimeにも安全の仕組み

今回、コミュニケーションの安全性による保護も広がりました。

共有される画像やビデオについて、ヌードのほか、残酷または暴力的なコンテンツが検出された場合に保護する仕組みが用意されています。1

さらに、ライブのFaceTime通話にも対象が広がっています。

子どもにとってFaceTimeは、家族や友達と顔を見ながら話せる楽しいコミュニケーション手段です。

だからこそ、単純に「使わせない」のではなく、コミュニケーションそのものをできるだけ安全にするという方向へ進んでいる点が特徴です。

IV「使う時間」も、子どもの年齢に合わせて考える

スマートフォンやタブレットは便利ですが、長時間使い続けることについては保護者が気になるところです。

今回のアップデートでは、専門家の知見をもとに、子どもの年齢範囲に合わせた「許容時間」が用意されています。1

さらにスクリーンタイムも再設計され、利用状況を一目で確認しやすくなりました。

大切なのは、

「何時間使ったからダメ」

という単純なルールだけではないことです。

年齢や生活スタイルに合わせて、家族で使い方を考えるための材料としてスクリーンタイムを利用できます。

なお、この新しいスクリーンタイムを使うには、ファミリー共有のグループにあるすべての端末を更新しておく必要があります。

iOS 27、iPadOS 27、macOS 27、watchOS 27、visionOS 27への更新が必要です。1

子どもの端末と保護者の端末だけでなく、家族で使っているiPadやApple Watchも対象になります。

Vここから見えてくる「Apple Services」の考え方

今回のアップデートを少し広い視点から見ると、面白いことが分かります。

Appleには、

  • iPhone
  • iPad
  • Mac
  • Apple Watch
  • FaceTime
  • Safari
  • iCloud
  • ファミリー共有
  • スクリーンタイム
  • App Store
  • Appleの各種サービス

など、さまざまな製品やサービスがあります。

普通なら、それぞれが別々のサービスとして存在していても不思議ではありません。

しかしAppleでは、Apple AccountやiCloud、ファミリー共有などを中心に、それらがつながっています。

今回の子ども向け安全機能も、そのつながりの中にあります。

例えば、

子ども用アカウント
↓
ファミリー共有
↓
アプリ・コンテンツ管理
↓
Safari
↓
コミュニケーションの安全性
↓
スクリーンタイム
↓
Apple製品全体

というように、子どもがApple製品を使うさまざまな場面を横断して、安全を考えられるようになっています。

これはAppleのサービスを単体で見るよりも、「一つのデジタル環境」として見ると理解しやすい部分です。

VI子どもにとっても「安心して使えるApple」へ

ここで大切なのは、子どもを大人と同じように扱うのではなく、年齢に応じた環境を用意することです。

小さな子どもには、保護者によるサポートを少し多めに。

成長していけば、少しずつ自分で判断できる範囲を広げていく。

そうした段階的な使い方を考えることができます。

Appleの今回のアップデートは、単に「子どものスマートフォンを制限する機能」と考えるより、

子どもがデジタル社会を学びながら、安全に使っていくための道具

と考えると分かりやすいでしょう。

VIIAppleがサービスを「つなげる」理由

今回の発表から読み取れるもう一つのポイントは、Appleが製品だけではなく、サービス同士のつながりを重視していることです。

iPhoneを買って終わりではありません。

Apple Accountを使い、iCloudにつながり、家族でファミリー共有を利用し、App Storeからアプリを入れ、Safariでウェブを見る。

そして、FaceTimeで家族や友達とコミュニケーションをする。

このように、一つひとつのサービスが生活の中でつながっています。

子どもの安全についても、そのつながりを活用することで、個別の機能だけではなく、Apple製品を使う環境全体を考えることができるわけです。

Appleの子ども向け安全機能のイメージ

VIII「便利」だけではないAppleへ

これまでAppleというと、

「iPhoneが便利」

「Macが使いやすい」

「デザインがきれい」

といった製品そのものの魅力が注目されることが多くありました。

しかし現在は、それだけではありません。

Appleはハードウェア、OS、アカウント、クラウド、アプリ、コミュニケーション、家族向け機能などを組み合わせて、一つの体験を作っています。

今回の子どもの安全機能も、その一つです。

そして子どもにとって重要なのは、最新の機能をたくさん使うことではありません。

「安心して使えること」

「分からないことがあれば家族に相談できること」

「年齢に合わせて少しずつ自由になれること」

そうした環境があってこそ、テクノロジーは子どもの学びやコミュニケーションを豊かにする道具になります。

IXまとめ

Appleが2026年9月に提供を開始した子どもの安全機能は、スクリーンタイムの強化だけではありません。

Safari、FaceTime、写真や動画、アプリ、アカウント、ファミリー共有など、Appleのさまざまなサービスと関係しています。

その意味では今回のアップデートは、

「子どもをデジタル世界から遠ざける」のではなく、「デジタル世界をより安全に体験できる環境をつくる」

という方向を示すものとして見ることができます。

そしてApple Services全体がつながっていくことで、子どもにとっても保護者にとっても、Apple製品を使う環境そのものが少しずつ分かりやすくなっていく。

これからのAppleにとって、性能や便利さだけでなく、家族が安心して使えるデジタル環境をどう作っていくのかという視点も、ますます重要になっていきそうです。