Price Watch
【次期iPhone価格の危機】Appleが米政府に直訴?中国製メモリ調達をめぐる裏側
AIブームによる世界的なメモリ不足で、次期iPhoneの価格高騰が現実味を帯びています。
「今年の新型iPhone、また値段が上がるの…?」そんな不安が現実味を帯びてきています。生成AIの爆発的なブームにより、世界的な半導体・メモリ不足が深刻化。これを受けてAppleが、米国の制裁対象となっている中国の半導体メーカーからメモリを調達できるように、水面下でトランプ政権側に働きかけ(ロビー活動)を行っていたことが報じられ、大きな話題となっています。
今回は、なぜAppleがそこまで追い詰められているのか、次期iPhoneの価格への影響や、ここに至るまでの経緯を分かりやすく解説します!
I なぜiPhoneの価格がヤバいことになっているのか?
発端は、世界中を席巻している「生成AIブーム」です。AIのデータセンター向けには「HBM(広帯域メモリ)」と呼ばれる超高性能なメモリが必要不可欠。そのため、サムスンやSKハイニックス、マイクロンといった世界の主要な半導体メーカーは、儲かるAI向けメモリの生産へ一斉にシフトしてしまいました。
その結果、スマホやパソコンに使われる一般的な「DRAM」や「NANDフラッシュ」が激しい品薄になり、価格が急騰したのです。すでにAppleは、MacBookやiPadなどの価格引き上げを余儀なくされましたが、このままでは主力である次期iPhoneの価格も大幅に値上げせざるを得ない、絶体絶命のピンチに陥っています。
II Appleが「中国メーカー」に救いを求める理由
コスト高騰を何とか抑えたいAppleが目をつけたのが、中国のメモリ大手「CXMT(長江記憶科技)」や「YMTC」といったメーカーでした。しかし、これらの中国企業は、米国の国防総省や商務省から「安全保障上の懸念がある企業(ブラックリスト)」として厳しくマークされています。本来なら米国企業が簡単に取引できる相手ではありません。
そこで、Appleのティム・クックCEOらは、トランプ政権の幹部(財務長官など)に対し、「中国製メモリを調達できるように規制を緩和してほしい」と異例の直訴(ロビー活動)を行いました。中国市場向けや特定モデルだけでも安価な部品を入手し、価格の暴騰を防ぎたかったのです。
III しかし計画は一筋縄ではいかず…
「中国の安いメモリを使ってコストを抑えるぞ」と考えていたAppleですが、話はそう簡単には進みませんでした。韓国メディアなどの報道によると、AppleがCXMTに価格引き下げを要求したところ、CXMT側はこれをきっぱり拒否。むしろ、サムスンやSKハイニックスと同等、あるいはそれ以上の価格を提示したと言われています。
- 背景:中国国内でファーウェイやシャオミといった巨大企業が、米国の制裁対策としてCXMTのメモリを先物買い・大量フックアップしている
- 結果:中国メーカー側がすでに強い価格交渉力を持っており、Appleの思い通りには動かない状況ができあがっていた
IV 次期iPhoneの価格はどうなる?
今回のゴタゴタから見えてくるのは、「もはやこれまでのような安い部品の調達ルートは世界的に消えつつある」という現実です。AI特需によるメモリ価格の高騰は、世界の巨人と称されるAppleさえも飲み込むほどの規模になっています。米政府の政治的リスクを冒してまで中国製メモリに手を伸ばそうとしたものの、価格面でのメリットも薄れつつある今、次期iPhoneの価格が据え置きになるのは極めて難しい情勢です。
今後発表される新型モデルは、スペックの進化だけでなく「価格の据え置きや値上げ幅がどうなるか」という点にも、世界中から熱い視線が注がれています。
V まとめ
- 原因:AIブームによる世界的なメモリ不足と価格高騰
- Appleの動き:コストを抑えるために米政府に働きかけ、中国製メモリ(CXMT等)の調達を模索
- 現在の状況:米中対立の政治的ハードルに加え、中国メーカー側も強気の姿勢を見せており、コストカットのハードルは非常に高い
「スマホの値段がどんどん高くなっているのはなぜ?」という疑問の裏側には、こうした壮絶な半導体・AIをめぐる世界的な綱引きがあったんですね。今後の動向から目が離せません!
— Shibairo Blog
Fraunces / Newsreader・イタリアン エディトリアル スタイル
